エイスキ

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洋書多読100万語達成したので読んだ本をおすすめ順に紹介します【初心者〜中級者向け】

・洋書多読を始めてみたいけど、始め方がわからない

・初心者にもおすすめの洋書を知りたい

こうした疑問に答えるため、洋書多読を100万語達成したエイスキ(@eisuki19)が、読破した20冊以上の本をおすすめ順に紹介します。 

 

There's a Boy in the Girls' Bathroom(2021.3「初級者向け」に追加)

 

初めて洋書を読む「初心者」
少し慣れてきた「初級者」
厚めの洋書でも読める「中級者」
に分けて紹介します。
下の目次で好きなところにジャンプして読めます。

洋書は紙で読むよりも安く買えるKindleで読むのがおすすめ。私はKindle Paperwhiteという電子書籍端末で読んでいます。

【洋書多読に最適】Kindle Paperwhite の使用感【7年以上ユーザーのレビュー】

初心者向け:洋書1冊目におすすめの児童書7冊

最初の1冊に迷うなら、この中から選びましょう。5,000〜10,000語の本なので、1〜2時間で読めて挫折しにくいです。

ハマれるシリーズものが見つかれば、数万〜数十万語を一気に読めます!

Marvin Redpost #1: Kidnapped at Birth? (語数:5,209語)

一番のおすすめは、Louis Sachar(ルイス・サッカー)さんのMarvin Redpostシリーズ(全8巻)です。

主人公の男の子Marvinの「実は自分が行方不明の王子かも?」という思い込みで進むストーリーですが、子供ならではの想像が可愛らしい一冊です。

 

単語の数(語数)も約5,000語なので、1時間程度で読めます。時間があれば1日にで終わりますね。

一文が短く出てくる単語も簡単なので読みやすいです。

 

  • cursive(筆記体の)
  • jabber(ぺちゃくちゃしゃべる)
  • snot, booger(鼻くそ)

ストーリーに直接が関係ないので、知らなくても問題ない単語ばかり。

私は1冊だけ読みましたが、全シリーズ8巻なので、合計5万語読めますよ(後半は7,000語/冊と長め)。

Magic Tree House #1: Dinosaurs Before Dark(語数:4,750語)

次のおすすめは、Mary Pope Osborne(メアリー・ポープ・オズボーン)さんのMagic Tree Houseシリーズ(全28巻)です。

冷静な兄とやんちゃな妹の二人が、本を通じて異世界へ迷い込む冒険ストーリーで、第1巻は恐竜の世界です。

洋書多読界では有名なシリーズで、私も1〜4巻の4冊(合計約2万語)を読みました(第2巻は騎士とお城、第3巻はピラミッドとミイラ、第4巻は海賊の世界です)。

1巻で完結しますが、4巻で一つの謎が明らかになりますので、4冊まとめ買いもおすすめ(Kindle版にもあり)。

 

  • nudge(肘で軽く突く)
  • glitter(キラキラ光る)
  • bellow(怒鳴る、大きな声で鳴く)
  • stampede(動物などが押し寄せる)
  • bolt(逃げる)

少し単語のレベルは上がりますが、知らなくてもストーリーは理解できます。全28巻で約15万語読むことになります!

My Father's Dragon (語数:7,385語)

Ruth Stiles Gannett(ルース・スタイルス・ガネット)さん作のMy Father's Dragonもおすすめです。

日本では「エルマーのぼうけん」のタイトルで知られています。小学校の教科書で読んだことがある人もいるでしょう。

子供の読み聞かせに図書館で日本語版を借りましたが、和訳にクセがあって読みづらかった…むしろ原書(英語)の方が読みやい!

主人公のエルマー(本では"My father"と表現)が、無人島のジャングルにいるドラゴンを助けに行く話です。

エルマーは、いろいろな動物と出会い危険な目に遭うのですが、知恵を使って切り抜けていく姿にワクワクします。

全3巻で2万語以上になります。

  • trundle(転がるような足取りで歩く)
  • prance(跳ね回る)
  • mane(ライオンなどのたてがみ)
  • clearing(空き地)

My Weird School #1: Miss Daisy Is Crazy!(語数:6,330語)

次は、 Dan Gutman(ダン・ガットマン)さんのMy Weird Schoolシリーズ(全21巻)です。

第1巻では、読み書きや算数ができない(?)先生、Miss Daisyが主役。子どもたちの言うワガママに思えることにも同意しちゃう変な先生です。

でも、生徒に勉強させずに、読み書きや算数の大切さを教え、自発的に勉強したくなる仕掛けをする良い先生に見えます。

全21巻で約15万語読めます。

  • imposter(英impostor)(偽物)
  • circumference(円周、周囲)
  • ransom(身代金)

難しめの単語の前後には挿絵が入っていたり、子供の説明が入ったりするので、意味を類推しやすいです。(veterinarianはanimal doctorのことだよ等)

veterinarianをvegetarian(ベジタリアン)やveteran(兵役経験者)と子どもたちが間違えたり、animalは医者になれないよ!と言う子供らしい勘違いにクスっとしてしまいます。

Lizzie Zipmouth(語数:7,000語)

次は、イギリス出身の著名な児童文学作家のJacqueline Wilson(ジャクリーン・ウィルソン)さんのLizzie Zipmouthです。

母親の2度目の再婚で継父と連れ子の男の子2人と暮らすことなったLizzieですが、その生活が嫌で口を閉ざしてしまいます。

それでも、義理の曾祖母と出会い、少しずつ新しい家族と打ち解けていく姿が描かれます。

テーマは少し重いけど、最後は心温まるストーリー!

  • snuggle(寄り添う)
  • poky(狭苦しい)
  • scald(やけどさせる)
  • tut(苛立つ)
  • weeny(とても小さな)

Cliffhanger(語数:10,029語)

先に紹介したLizzie Zipmouthと同じJacqueline Wilson(ジャクリーン・ウィルソン)さんの作品です。

この作家は女の子が主人公の作品が多いのですが、この作品では運動が苦手で弱虫な男の子が主役。

父親に無理やりサマーキャンプに連れて行かれ、苦手な運動で苦労しながらも、自分の得意分野で活躍し、自信をつける姿が描かれています。

息子(5歳)を持つ親の目線で、主人公を応援しながら一気に読みました。

  • wriggle(身もだえする)
  • posh(上流気取りの)
  • wobble(グラグラする)
  • rev(エンジンなどの回転数を上げる)
  • caper(跳ね回る)

Zack Files 01: My Great-grandpa's in the Litter Box(語数:5,481語)

The Zack Filesシリーズ(全30巻)では、主人公のZackが奇妙なことに巻き込まれます。

第1巻では、曽祖父の生まれ変わり(?)という言葉を話す猫をめぐる話(この猫が笑えるくらい可愛くない)。

全30巻読むと、合計18万語も読めます!

話はコロコロ展開するし、難しめの単語も出てくるので、洋書1冊目としては難しめ。

  • ventriloquism(腹話術)
  • propbate(遺言書を検認する)
  • reincarnation(生まれ変わり)
  • skimp(ケチケチする)
  • peppy(元気いっぱいの)

 

初めての洋書はこの中で選べば失敗しにくい。どれも100万語達成の終盤で読んだ本ばかりですので、洋書の初級者〜中級者でも楽しめます。

初級者向け:洋書に慣れてきたら挑戦したい児童書4冊

ある程度英語力に自信があるなら、この3冊から挑戦してもOKです。

私の洋書1冊目はここで紹介するHolesでしたが、一気に読み切りました。

私自身の経験から、TOEIC750点程度あれば、読めます。

ここからは、「出てくる難しめの単語」は紹介しません。「初級者」では、「知らない単語は飛ばして読める」が前提です。

Holes(語数:46,938語)

今回紹介している全洋書の中で、一番のおすすめです(ただ、文量が多いので初心者には勧めにくい)。

私自身、2〜3回読んでいますが、毎回楽しめる作品です。数万語の洋書にトライしたいなら、まずはHolesが良いでしょう。

平易な文章ですが、謎も多く、話が過去に飛んだりするので、小説に慣れてないと辛いかも。

作者は、初心者向けでも最初に紹介した「Marvin Redpost」シリーズのLouis Sachar(ルイス・サッカー)さん。

主人公のStanleyは無実の罪で少年更生施設に送られます。そこは何もない荒れ地で、少年たちは毎日穴を掘らされます。しかしそれには謎があって…

後半に物語が動いて謎が解けていくのが面白いので、ぜひ完走してほしいです!

There's a Boy in the Girls' Bathroom(語数:35,483語)

一つ上で紹介したHolesと同じLouis Sachar(ルイス・サッカー)さんが作者です。

100万語達成後に読んだのですが、この方の本は改めて読みやすいと思いました。

Holesと違うのは、ストーリーがグイグイ引っ張ったり、伏線(ふくせん)を回収するような要素が少ない点。

ひねくれた性格の少年が、スクールカウンセラーとの出会いを通じて、少しずつ変わり、周囲とも打ち解けていく話です。

舞台が学校なので、場面をイメージしやすいです。

Charlie and the Chocolate Factory(語数:29,743語)

チャーリーとチョコレート工場のタイトルで映画化(出演:ジョニー・デップ)もされているので、知っている人もいるでしょう。

作者はイギリス出身のRoald Dahl(ロアルド・ダール)さん。多数の児童文学を出されています。(この後のMatildaも同じ作者です)

不思議なお菓子を作るチョコレート工場に入れることになった子どもたちが見たものとは…?

童心に帰って、大人でもワクワクしながら読めます!

Matilda(語数:39,785語)

先に紹介したCharlie and the Chocolate Factoryと同じRoald Dahl(ロアルド・ダール)さんが作者です。

天才少女Matildaの学校や家族をめぐる、面白いエピソードが数々入ったストーリーです。

とにかく主人公のMatildaのキャラクターが魅力的!

The Alchemist(語数:41,000語)

児童書に入るか微妙なところですが、子供にもおすすめできる洋書として紹介します。

作者はPaulo Coelho(パウロ・コエーリョ)というブラジルの作家です。紹介するのは英語翻訳版です。

大学生の頃に日本語版を何度も読んだ好きな作品です

羊飼いの少年が、自分の夢を叶えるためにスペインからエジプトのピラミッドまで旅をすることに決めるのですが、その中で出会う言葉たちがとても素敵で心に残る作品です

  • Tell your heart that the fear of suffering is worse than the suffering itself. And that no heart has ever suffered when it goes in search of its dreams, because every second of the search is a second’s encounter with God and with eternity (Kindle 位置:1604)
  • There is only one thing that makes a dream impossible to achieve: the fear of failure. (Kindle 位置:1733)

少し自己啓発、スピリチュアルな要素がありますが、余程嫌いでなければ大丈夫です

中級者向け:これが読めたら自信がつく1冊

ここからは中級者向けです。内容も難易度も上がり、長編小説(10〜30万語)も入って来ます。

洋書に慣れて来てからトライしましょう!

長くても、内容が面白いので、物語の最後まで突っ走れるはずです。

Master of the Game(語数:140,485語)

作者はアメリカ人作家のSidney Sheldon(シドニィ・シェルダン)さん。ゲームの達人のタイトルで和訳も出ているので、知っている人もいるでしょう。

これを読み切ると英語リーディングのブレイクスルーを得られて、TOEICも怖くなくなります。

主人公の女性がダイヤモンド発掘に湧く南アフリカにやってきて、生き延びて成長する姿が描かれます。

ネタバレせずにこの本の魅力を語るのは難しい…

注意点としては、キワドいシーンもあるので子供にはおすすめしにくいです。

中級者向け:日本人作家の翻訳版5冊(村上春樹・東野圭吾作品)

最後は、私が好きな日本人作家の村上春樹さん、東野圭吾さんの英語翻訳版を紹介します。

読んだことのある日本人作家の洋書なら読みやすそう!

と考える人もいるでしょう。

大人向けの小説ですので簡単ではありませんが、登場人物や地名などの固有名詞に馴染みがある分、読みやすいのが利点です。

また、村上春樹さんは「翻訳で読まれることを前提として」作品を書いているとも言われているので、洋書(翻訳版)でも読みやすいです。

The Devotion of Suspect X(語数:82,500語)

東野圭吾作「容疑者Xの献身」の英語翻訳版です。

ガリレオシリーズで、福山雅治さん・柴咲コウさん出演で映画化(Amazonプライムへリンク)されているので、先に見ておくのも手です。

殺人事件が起き、大学教授である湯川が事件を解決するストーリーですが、その背景にある人間模様に心打たれます(少し悲しくもあり)。

 

翻訳された方の苦悩を読んだ後では言いにくいのですが、少し直訳英語に感じ、読みづらさがありました。

東野圭吾作品の翻訳者から見た「日本語英訳」の難しさと魅力(アレクサンダー・O・スミス) | 現代ビジネス | 講談社(1/3)

翻訳というより、あくまで原文は日本語で、英語翻訳を前提に執筆されていないので仕方がないと思います。

翻訳版では1,000以上のレビュー(2021.3現在)があり、日本語版のレビュー(943件)よりも多く、海外では受け入れられているようで、気にする程でもないかも。

Colorless Tsukuru Tazaki and His Years of Pilgrimage(語数:83,500語)

村上作品「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」の英語翻訳版です。

彼の作品の中では短めなのと、ファンタジー要素もないので、比較的読みやすいです。

ただ、村上作品にありがちなのですが、「え、そこで必要??」とツッコミを入れたくなるほど、性的描写があるので、かなり好き嫌いが分かれます。

高校生で他の村上作品を読んだ時は、受け付けなかった…

鉄道会社で駅の設計をする主人公の多崎つくるは、学生時代に仲間グループから突然追放されました。一時は死を考えたものの、友人や恋人と出会い立ち直っていく。

過去の謎を解明するため、多崎つくるは巡礼の旅に出る…。というストーリー。

比較的とっつきやすい作品なので、これが気に入れば、他の作品もトライしましょう。

South of the Border, West of the Sun(語数:57,231語)

村上作品「国境の南、太陽の西」の英語翻訳版です。

他の「ノルウェイの森」などを比べて有名ではないものの、ファンの中では評価の高い作品の一つです。

家庭を持って仕事でも成功した主人公のハジメ。そんな順風満帆な生活を送る彼の前に、子供の頃から忘れられずにいた初恋の女性が現れて、物語が動き始めます。

人によっては、主人公の身勝手さに腹が立つかも…笑

人の弱さや欲といったリアルな面を繊細に描いていて、少し悲しくもなる作品です。

Norwegian Wood(語数:121,196語)

村上作品の「ノルウェイの森」の英語翻訳版です。オリジナルの日本語版では上下巻に分かれる長編小説で、代表作の一つです。

大学生ワタナベは、高校時代に親友を自殺で失う。その親友の彼女と再開して恋愛関係に発展するものの、彼女は突然ワタナベの前から姿を消してしまう。ワタナベは刹那的な出会いを繰り返しながらも、一人の女性と出会う。

著者自身も1995 年 11 月の河合隼雄との対談で「『ノルウェイの森』を 10年後に書いたのですが、あの小説の中ではセックスと死のことしか書いていないのです。」と語っています。

つまり、今作でも「いや、マジか」と思うような性的なシーンあり(汗)。

The Wind-Up Bird Chronicle(語数:250,000語)

最後は、村上作品の「ねじまき鳥クロニクル」の英語翻訳版。

途中挫折しながら数ヶ月かけて意地で読み切った1冊。日本語版を読んでからの挑戦がおすすめ。

ファンタジーあり、戦時中の残酷な描写あり、謎も多くいろいろな場面に飛び、語数も25万語とNorwegian Wood(121,196語)の倍以上とかなり難易度が高いです。

このため、この記事では最後に紹介しました。

まとめ

この記事では、洋書多読100万語を達成した際に読んだ約20冊の洋書を「初心者」「初級者」「中級者」に分けて、おすすめ順に紹介しました。

下の目次のリンクから気になる洋書に戻れますのでご活用ください。

 

ちなみに、私自身が読んだのはこの順ではなく、「初心者」向けの本は100万語達成の最後の方に読みました。

「100万語終わったら洋書多読は終わり!」と思っていましたが、やはり物語の世界に入るのが好きなので、現在も継続中です。

この記事はまたアップデートします!

最後までお読みいただきありがとうございました。エイスキ(@eisuki19)でした。

 

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